無痛分娩の流れ カーブ

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外来
OUTPATIENT

  • 1

    無痛分娩に興味がある方(検討中の方を含む)は産科医や外来スタッフ(助産師・看護師)にお伝えください。
    パンフレットをお渡しします。

  • 2

    無痛分娩を希望される方は、妊娠30週までに産科医や外来スタッフにお伝えください。

  • 3

    妊娠32週~34週の妊婦健診時に麻酔科の医師より説明があります。
    無痛分娩の麻酔方法や流れ、合併症など麻酔科医が詳細に説明します。無痛分娩の同意書をお渡しします。

  • 4

    妊娠35週~36週の妊婦健診時に無痛分娩に必要な検査(血液検査・胸部レントゲン・心電図)を行います。

  • 5

    妊娠37週~38週で入院日を決める計画分娩となります。

入院
HOSPITALIZATION

  • 1

    朝8:20に入院します。

  • 2

    外来で診察をします。
    超音波で確認しながら、子宮の入り口が開きやすくなるように風船を入れます。

  • 3

    診察終了後、病棟にご案内します。着替えをした後、おなかに機械(NST:胎児心拍モニター)をつけます。
    NSTは赤ちゃんが産まれるまでつけます。

  • 4

    外来診察から1時間後、陣痛を起こすための点滴を始めます。
    陣痛が始まると子宮の入り口が開き、風船が抜けやすくなります。

  • 5

    進行具合を判断し適時、麻酔の準備を行います。

  • 6

    麻酔は背中から行います(詳細は後述)。

  • 7

    子宮の入り口が10㎝開いたら、陣痛に合わせていきんでいきます。

    陣痛がわかりにくいこともあるので、スタッフが声をかけたり、おなかを押さえたりしながらお手伝いさせていただきます。

    赤ちゃんの状態によって、吸引分娩や緊急の帝王切開になることもあります。

    お母さん・赤ちゃんが安全に出産を終えられるよう、最善の方法を取っていきます。

  • 8

    赤ちゃんが産まれた後、傷の処置が終了したら麻酔は終了します。
    その後の痛みについては、飲み薬で対応します。

麻酔方法とその特徴
ANESTHESIA METHOD

硬膜外麻酔

薬液の入らない脊髄くも膜下麻酔
(脊椎麻酔)

背骨を形成する脊椎骨の間から、脊髄(神経)を取り囲む膜のうち最も外側にある硬膜のさらに外側にある硬膜外腔に向けて、管(カテーテル)を入れ、麻酔薬を注入する麻酔方法です。交感神経、知覚神経や運動神経の脊髄からの出発点に麻酔をかけることで痛みを和らげます。

  • 図:産科麻酔科学会ホームページ(無痛分娩Q&A)より引用

お母さんの体を図1に示しました。背中の針の付近を拡大したものが図2と図3です。

  • 1

    横向きになって身体を丸めてもらいます。
    まず、細い針(脊髄くも膜下針)を脊髄くも膜下腔に刺して抜きます(図2)。

  • 2

    次に硬膜外針を硬膜外腔に刺し、針の中を通して硬膜外腔に細い管を入れます(図3)。

  • 3

    管のみを残して硬膜外針を抜きます。
    管から薬の注入をします。薬液を注入して5~10分で効果が出始めます。

  • 4

    麻酔の効果を確認した後は、持続的に麻酔薬を投与して痛みを取り除いていきます。
    それでも痛みが強い場合などは、適宜麻酔薬を追加して除痛していきます。

  • 5

    無痛分娩中は、血圧計・心電図・パルスオキシメーター(血液の中の酸素濃度を測定する器械)、
    NSTといった医療機器モニターを装着し、助産師・産科医だけではなく、麻酔科医も診察させていただきます。

  • 6

    無痛分娩中は、足に力が入りにくくなることがあり、転倒防止のためベッド上で過ごしていただきます。

麻酔による副作用・合併症
SIDE EFFECTS

  • 頻度が高いもの

    かゆみ(薬液の影響)

    血圧低下

    発熱(原因不明)

  • 頻度が低いもの

    ※以下は頻度の低いものですが、起こると大変な合併症ですので麻酔科面談で詳しくお伝えします。

    硬膜外穿刺後頭痛

    穿刺部痛

    下半身のしびれ、力の入りにくさ(神経障害)

    アレルギー・アナフィラキシー

    局所麻酔中毒(硬膜外カテーテルが血管内に迷入)

    全・高位脊髄くも膜下麻酔
    (硬膜外カテーテルが脊髄くも膜下腔に迷入)

    硬膜外血腫・膿瘍