40年以上も前、札幌医大泌尿器科の熊本悦明教授がNHKの番組で「性を決定するのは大脳である」と述べていました。それがどういうことか分からずじまいで現在に至っていました。そしてそれを反映する決定が札幌家庭裁判所でなされました。
30歳代のトランスジェンダー男性が、喘息やアレルギーのため、ホルモン治療や手術なしでの性別変更を求めていました。家裁は性別変更の外観要件は「違憲」とし、ホルモン投与も不要としました。要するに見た目は男性でも性別変更となったのでした。
脳に性別を決定づける要因は何か?10年ほど前に外来でお母さんに抱かれた2ヵ月の赤ちゃんの髪がフワフワで可愛らしいので、匂いを嗅いでみたら、あまりにもオッサンくさいのでビックリしました。小児科の笹島先生に「赤ちゃんの頭がくさいよう」と言ったら、笹島先生はニヤリと笑って論文のコピーを渡してくれました。それによると男児は生後1ヵ月から3ヵ月まで男性ホルモンを分泌するため、ニキビなどの湿疹が女児よりも多くなるとのことでしした。しかし男性ホルモンが一時的に増加する意義については不明であると書かれていました。
それが、今、やっと分かりました。「これからは男子として生きるんだぞ」と大脳にインプットしているのではないかと考えつきました。ふつう、性ホルモンの分泌が高くなるのは10代になってからです。その影響はニキビ、乳房の膨らみ、月経、射精などの身体的な変化に加え、男女互いに意識し合う度合いが高まります。
私は、幼児期にしっかりと脳にインプットされたせいか、中学生になるとみんながモジモジし始める姿がこっけいに見えました。ようするにませてたのです。クレヨンしんちゃんみたいに物心がついた頃から性的なものに関心が高まりました。日本人形よりもセクシーなフランス人形が好きでした。さらにはデパートのマネキン人形が好きで、ボーッと見ほれているうちにせっかちな父が次の売り場に行ってしまうため、しばしば迷子になりました。もっともクレヨンしんちゃんはもともと成人向きの漫画に連載されていたもので、私は一目見たときから、作者は幼児に心を托してイヤらしいことを企んでいたのを見抜きました。それがアニメとなって子供たちにブレークしたのは意外でした。
いろいろな事情で脳が本来の身体的な性と一致しない人たちがトランスジェンダーとなります。トランスジェンダーの人たちが結婚する権利を訴えているのに対して、ふつうの男女でも事実婚があるのに不思議なことだと思っていました。ところが、朝日新聞の投書欄に、80歳代の女性の投稿があるのを読んで納得しました。半世紀近く事実婚だった相方に死に別れ、正式に結婚していなかったため遺産はほとんど見ず知らずの相方の親族に持って行かれたと憤慨していました。こんなことで法治国と言えるかと女性は怒っていましたが、紙切れ一枚で動くのが行政です。気の毒なことでした。そこでトランスジェンダーの方々が騒ぐ理由が分かりました。自分が死んだら自分の愛する人には保証がなく、世間の荒波に放り出されてしまうのです。そりゃあ心配ですよね。
とっくに男性機能が終えたはずの政治家や企業のトップなどがセクハラしているのは、脳に性意識がインプットされているからです。むかし、悪質な性的犯罪者はいっそのこと去勢するべきだと考えたことがありますが、なんせ原因は脳にあるので、この提案は受け入れられることはないでしょう。





