佐野理事長ブログ カーブ

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第748回 忙酔敬語 現在は氷河期である。

 BSの放送大学の講義を観ていたら、講師の先生が「氷河が存在すれば氷河期です。現在は南極やグリーンランドなどに氷河があるから氷河期です」と明言しました。

 地球温暖化で騒がれている昨今、現在は間氷期だとかいずれは氷期になるとか言われていますが、私は氷期=氷河期だと勘違いしていました。ですからこの教官の言葉は目から鱗でした。氷河期=氷期+間氷期なのです。

 だとすれば氷河期以外の時代は地球上にほとんど氷がなく暑苦しい世界だったようです。古生代の終わりころは大気中の二酸化炭素が多く植物は大いに育ち、昆虫も大型になりました。中生代も温暖な気候でこれまた植物は大いに育ち、それを食べる草食恐竜も陸上動物史上最大となりました。そこへ巨大な隕石が落下して動物の70%が滅亡しました。

 隕石落下の後、空は燻煙で太陽のエネルギーが遮断されたため「衝突の冬」と呼ばれる時代が続きました。冬と言っても現在の気温とほぼ同じでした。その後、燻煙はなくなり太陽の光がさんさんと地表にそそぎました。衝突の影響で空気中の二酸化炭層は高濃度になっていました。その結果、植物は光合成によってたちまち急激に生長して生きのびた草食動物もふんだんに食べることができたので数は増え、また大型化しました。一般的にはあまり知られていないようですが、新生代のはじめに今のアフリカ象の2倍を超えるサイの仲間が登場しました。私はどうして恐竜に匹敵するような大きさの哺乳類が出現したのか長い間疑問に思っていましたが、豊富な植物が存在していたということでやっと納得することができました。

 日本で使用される石炭のほとんどはこの時代の植物のなれのはてです。古生代には石炭紀と呼ばれる時代がありましたが新生代にもそれに匹敵する豊富な植物があったのです。

この豊富な植物は大気中の二酸化炭素を吸収したため地球上の気温はしだいに低下してきました。地球と太陽の位置関係もくわわり地球はさらに冷えて258万年前に第4氷河期に入りました。

 ホモ・サピエンスは20~30万年前にアフリカで登場しました。すでに氷河期のまっただなかです。ほかの霊長類と違って体毛は薄く寒さに弱いはずでしたが、狩りによって得た毛皮を着ることで寒冷に適応していきました。ホモ・サピエンスと他の霊長類の違いは体毛のほかに大きな脳を保有していることでした。脳は臓器の中でもエネルギーの消費量が多いので大きな脳はコストがかかります。放送大学の発達心理学講座では消化器のコストを減らすことで脳へのエネルギーを補っていると解説していました。

 草食動物ではセルロースを分解するバクテリアの入った長い腸のために多くのエネルギーを費やします。ホモ・サピエンスは肉食中心の生活で消化器のコストを削減して脳の活動に回しているとのこと。そう言えばケナガマンモスはホモ・サピエンスの狩りで絶滅したという説がありました。本当かなあ?と私は疑っていました。あんなデカイ動物を石器のヤリでしとめるなんて想像できません。谷に追い込んで一網打尽にしたという説もありますが、そもそもマンモスは草原に住んでいるのでそんなに簡単に谷に追い込むなんて変です。気候変動で広大な草原に雪が積もったために餓死したというのが最新の説です。

 イヌイットやモンゴルの人々の食生活はたしかに肉が中心ですが、われらが日本人は有史以来ほとんど菜食でした。いままで述べてきたことはまだ仮説にしかすぎません。