昨年、日本中を騒がせたクマたち、北海道のヒグマも本州のツキノワグマも今年は暴れないのではないかと思います。餌が足りないうちに冬になってしまったので冬眠中に赤ちゃんを育てることもできず個体数が減ってしまっていると私は予想しています。
クマたちが人里に出てきた原因として北海道でも本州でもドングリが激減したことにあります。自然豊かなクマの楽園と言われる知床はどうか? 昨年はカラフトマスがほとんど遡上しなくなり、子連れのクマは途方にくれていました。海水温が上がったためカラフトマスはロシア方面に移動してしまいました。
温暖化は人間のせいだ!とアチコチで言われていますが本当にすべて人間のせいでしょうか? 化石燃料を燃やせば当然二酸化炭素が増えて気温は上昇します。二酸化炭素と気温の関係は100年前からの常識で、宮沢賢治は『ラスコーブドリの伝記』で主人公が冷害から人々を救うために火山を噴火させるという話を書きました。
化石燃料のもとは大量の動植物です。恐竜時代の末期、植物やプランクトンが大気中の二酸化炭素を吸収したため気温が下がり恐竜滅亡の一因となったそうです。恐竜時代の最盛期は現在よりも気温が高く、北極にも南極にもほとんど氷はありませんでした。
我らがホモサピエンスが登場してからも気温の上下活動は盛んで、多くの動物が出現しては消えていきました。シベリアのマンモスがその代表格です。マンモスが滅びたのは人類の狩りによるものだという説がありましたが、最近ではシベリアが雪で被われるようになったため餌となる草が不足してしまったという説が有力です。シベリアの寒さは別格で最近マンモスの赤ちゃんが化石ではなく冷凍状態で発見されました。
日本列島も暑くなったり寒くなったりで、5万年前の化石からライオンが存在していたことが分かりました。ということはライオンの餌となる草食動物もアフリカなみに存在していたということです。しかし7万年前は地球は大寒波に見舞われホモサピエンスも7万人くらいまで減少し、あと少しで絶滅というまでに追いつめられたということです。しかしながら化石の発掘量による推定なので私は全面的には信じていません。
ホモサピエンスが30万年前から生きながらえてきたのは火のおかげだと信じていましたが、火を活用していた証拠の発掘はせいぜい5万年前だそうです。近年、鳥の一部で山火事で発生した火を活用していることが分かりました。火がなければ人類はとっくに滅びていたはずです。1万年前の農業の発見で人類は栄えるようになりましたが、農場の恩恵を受けたのはごく一部で、20万年以上ほとんどの人類は火によって守られてきたと思います。人間のために神々から火を盗んだプロメテウス万歳です。
さて知床のクマたちです。クマは雑食で意外にも食物の9割近くが植物です。だからお腹がすいたら草も食べます。しかし、近年、草食専門のシカの増殖で柔らかい草が不足してしまいました。そこでクマがとった行動は地面を掘ってセミの幼虫を取り出すことでした。これまでは観察されなかった行動で研究者も驚いていました。なかには沖の岩山をめざして泳ぎ渡り30メートの崖に登って海鳥の卵を食べるクマまで現れました。それもできない親子連れのクマは45㎞も移動したすえ人里に出て駆除されてしまいました。
最後に関根道豊さんの俳句を紹介します。名句とは言えませんが胸に応えます。
「熊の子はパンダのやうに愛されず」





