佐野理事長ブログ カーブ

Close

第660回 忙酔敬語 日本のジェンダーギャップ指数

 世界経済フォ―ラムが毎年発表する男女格差の評価指数で、今年の日本は146カ国中118位と不名誉な評価を受けました。評価項目は「経済」「教育」「健康」「政治」の4分野です。日本は「教育」と「健康」ではほぼ平等ですが、「経済」、「政治」で大きな格差があるとされました。

 各新聞ではまるで日本の恥みたいな報道をしましたが、私は本当に悪いことなのか?と疑問に思っています。かく申す私は「教育」と「健康」には興味を抱いていますが、中学生の頃から「政治」「経済」は苦手でした。今でも、NHKの放送で株価や円安・ドル高を見てもチンプンカンプンで、政治に手を出そうなどとは思ったこともありません。間違いなく男ですが、何だか日本の女性代表みたいです。そう言えばしまりのない体形からスタッフの一部(多く?)は私を小母さん呼ばわりしています。

 2023年の日本人寿命が3年ぶりに延びたと発表されました。内訳は表の通りです。

■平均寿命の上位5カ国 

    女性            男性

①日本     87.14歳       ①スイス         82.3歳

②スイス   85.9歳        ②スウェーデン   81.58歳

③フランス 85.75歳       ③ノルウェー     81.39歳

④スペイン 85.74歳       ④オーストラリア 81.22歳

⑤韓国   85.6歳        ⑤日本           81.09歳

 健康についてはいろいろ取りざたされていますが、私は結局は長生きした方が勝ちだと思っています。その点では日本の女性は世界一です。これに「政治」「経済」を課したら男性みたいに寿命が縮まるのではないかと考えています。

 スイスはいろいろな事情で女性の参政権が遅れ、1971年にやっと認められました。その頃の状況を当時のNHKが面白可笑しく報道していました。スイスの男性は家でも亭主関白で、「あれを取ってこい、食器をかたづけろ」などとふんぞり返っていました。その影響かいまだに男性の平均寿命は世界一です。しかし、女性もジワジワと伸びています。スイスは永世中立国ですが、男性には兵役義務があり戦争に対しての備えがあります。私みたいに「敵が攻めてきたら降参した方が良い」などとのどかなことは言っていません。

 話がそれました。私は命を守り次世代へその命をつなげるというのが生物としての人間の使命だと思っています。具体的には家庭を守り子供を産み育てるということです。19世紀の男の言いぐさみたいですが、いまだにこの考えは変わりません。それを外から守るのが男の役目です。当然、政治、経済は男が担当します。このやり方だと、ジェンダーギャップは下がって当然です。

 男性は女性よりも多様性があり、優れものとダメものの差が結構あるのに対して、女性は安定感があります。したがって男がダメな時代には女性の英雄が登場します。中世ではジャンヌ・ダルク、近世ではマリア・テレジア、現代では英国のマーガレット・サッチャーなどなど。そして今やアメリカではハリスさんが頭角を現して大統領をめざしています。