院長ブログ カーブ

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第499回 忙酔敬語 早朝ラッシュ

 母はたまに良いことを言いました。

 「読書は当たり前のことだから読書が趣味だと言ってはいけないよ」

 私にはこれといった趣味はないので、この言葉のため趣味の範囲はさらに狭くなりました。人とつるんで何かするというのは苦手です。またゲーム性のあるスポーツや、囲碁・将棋といったゲーム自体にも興味はありません。人が作ったルールに従って遊ぶという行為がキライなのです。おかげさまでゲーム依存になる余地はありません。ホームページの医師紹介の欄に趣味を書くとき、しかたなく「夢を見ること」と書きました。別に人生に壮大な夢を抱くということではなく、文字どおり眠っているときの夢です。夢のほとんどは悪夢ですが、それほどイヤではありません。目を覚ましたとき、充実した時間を過ごすことができたなあ、とトクした気分になります。あまりにもヒドイ夢、たとえば試験に落ちて退学に追い込まれたときは、「あれっ?俺は確か医者だぞ」と夢のなかで気づき、「エイッ!」と気合いを入れて目覚める特技があります。

 さて、夢以外の趣味は何か? ブログを始めて9年以上になりますが、これは趣味に入れてよいでしょう。当初、ネタは30から40ぐらいが限度かな、と思いましたが、白昼夢を見るせいか、尽きることなくここまで来てしまいました。これだけ書いていれば何度も同じネタを使ったでしょうが、誰も過去にさかのぼってあら探しする人はなかろうとハラをくくっています。漫画家の東海林さだおさんの名エッセイ「丸かじり」シリーズは、もとは週刊朝日に連載された「あれも食いたいこれも食いたい」で、昭和62年から2000回以上も続きましたが、さすがにラーメン関係でも10回はあるでしょう。でも私を含め、誰もモンクは言っていません。東海林さん本人も力まずに書いていて、満足度の打率は3割くらいでOKだと、昭和軽薄体の作家、椎名誠さんに語っていました。しかしながらブログは当院のホームページの一貫なので半分仕事かもしれません。

 これも通勤手段の1つなので趣味の比率は半分くらいですが、徒歩での通勤が好きです。恥ずかしながらこの2つだけが私の趣味です。お金もかからず人に迷惑もかけません。

 真冬でも雪の中をスパイク付きのブーツをはいて歩いています。今年のように朝っぱらから24℃をこえるような暑さの中よりもキリッとした冬の方が汗も出なくてラクです。一昨年まで早朝ウォーキングをする人はほとんどいなく、あたりの空間は全部自分の物という感じでしたが、コロナのせいで高齢者の皆さんがウォーキングに精を出すようになり、ラッシュといってもいいような状態になりました。朝5時過ぎに家を出ても、もう歩いています。お馴染みさんには「おはようございます」と声をかけるハメとなり、面倒な気遣いが必要となりました。ソーシャルディスタンスは保たれているのでマスクなんかしなくてもいいのですが、皆さん健康に気をつけているのでマスクを着用しています。そんな人とすれ違うときはマスクを鼻の上まで上げ、通り過ぎれば下げます。そんな気遣いも面倒です。皆さん、運動のために歩いているので、特に女性は腕をしっかり振ってマジメに歩いています。私はというと汗をかくのがイヤなので、肩がけのバッグを体から離して左手で持ってブラブラと歩いています。行きかう人たちは「一体何のために歩いているんだろう?」と訝しく思うことでしょう。あくせく歩くと歳のせいか右脚のつけ根が痛くなります。あくまでもマイペースを保っています。なんせ趣味ですから・・・。