院長ブログ カーブ

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第386回 忙酔敬語 身にあったガード

 私は自転車に乗りません。自転車の運転はスピードに見あったガードがないからです。6年前、通勤時に屯田防風林を横切ったとき、パンクして頭からアスファルトの道路に突っ込んで肋骨骨折しました。ヘルメットをしていなかったため頭もしこたま打ってタンコブが出来ました。その後、自転車を引きずって病院まで行ったのですが、頭を打ってからの記憶はほとんどなし。タンコブは自分で鍼治療して桃核承気湯を飲んですぐ治りましたが、肋骨の方は寝起きするときや笑うたびに痛むため閉口しました。それからは自転車はやめました。ヘルメットをしていても、昔、一緒に働いていた麻酔科の先生が停車していた車に衝突して大ケガをして首から下が麻痺になったこともあり、自転車は危険だと認識していました。オートバイやスクーターも同じ理由でアウトです。

 格闘技ではケガの防止につとめた訓練をします。柔道では受け身、レスリングでは捻挫に備えてブリッジで首を鍛えます。相撲は股わりで徹底的に鍛えます。しかし残念なことに股わりでギブアップしてしまう若者が後をたたないとか・・・。股わりなんか必要か?と思うかもしれませんが、大相撲の中継を見ていると下半身に負荷がかかり、相当鍛えていないと大ケガをするのがうかがい知れます。

 話がそれました。交通手段でした。てなワケで基本は歩きです。徒歩でケガをすることはまずありません。街中へは地下鉄かJR。車の運転は週に1回程度、決まった場所しか行かないので、我ながら危なっかしくて、それ以外はダメ。高速を走っていると、もしハンドルを切りそこなったらオレ死ぬぞ、と怖くなります。

 ブログを書いていても、変なことを流してしまったら大変なことになるので、当院のスタッフがチェックしてくれています。自分ではおもしろいなと思っているエピソードこそ危ないのでガードを固める必要があります。これって検閲?などと欲求不満になることもありますが仕方ありません。

 動物行動学者のコンラート・ローレンツ博士は、攻撃力のある動物は互いに傷つけあうのをさけるために巧妙な抑止力をそなえていると述べていました。そして抑止力を欠いているのは人類だと結論づけていました。でも本当かなあ、NHK BSプレミアムの『ワイルドライフ』でホッキョクオオカミの生態について放映していましたが、縄張りに入った1匹の狼に対して2匹の狼が襲いかかり死ぬまで攻撃の手を緩めませんでした。『ワイルドライフ』のほとんどはハッピーエンドですが、この回は後味が悪く尾を引きました。総合大学院大学学長の長谷川眞理子先生は、昔、タンザニアで2年間、チンパンジーのフィールドワークをしましたが、チンパンジーがあまりにも凶暴なのに嫌気がさしてイギリスでのヒツジ相手の研究に変更しました。自分の子でない赤ちゃんをオスが食べてしまうそうで、「こんな風にして食べるんですよ」と顔をしかめていました。「ボノボは大丈夫でしょ?」と訊いたら、「もっとヒドイ!2匹のメスが1匹のオスをいびり殺したのを見ました」と、類人猿が救いのないダークサイドにいることを訴えておられました。

 その類人猿のなかまである人類はさらに「核」というとんでもない物を手にしています。福島の事故の後、ドイツはいち早く原子力発電から身を引きましたが、安倍総理は懲りもせず中近東諸国に原子力発電の技術を売り込もうとしました。それに対して世間はそれほど騒いでいません。我々の抑止力はいったいどうなっているのでしょうか?