院長ブログ カーブ

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第365回 忙酔敬語 香川照之の昆虫すごいぜ!

NHKEテレで不定期に放映されている番組です。香川照之さんがカマキリの着ぐるみ・かぶり物をして熱く昆虫について語ります。対象はケータイに走る子供達です。いかに身の回りの自然が魅力ある生物で満ちあふれているかをNHKで伝えたい、と民放の番組で語ったところ、それを見たNHKのプロデューサーがさっそくオファーしたとのことです。オンエアは平日の午前なので普段は見られませんが、休日の再放送でたまたま見たところ、これは子供だけではもったいない、俺にちょうどイイや、と感服いたしました。

今回、お正月スペシャルでじっくりと鑑賞できました。当初、着ぐるみはNHKに強要させられ、そこまでやらせるか、と気の毒に思いましたがどうやらカマキリ大好き本人のノリノリのアイデアだったみたい。番組の冒頭ではカマキリ先生が遠くから走ってきて、どアップで「昆虫すごいぜ!」と叫びます。まさにイッチャッテル感じ。これも本人のたっての希望です。ワンカットで数百メートルを全力疾走。年齢はすでに52歳。こういったタイプの人は心筋梗塞で死ぬことが多いので要注意です。

内容はけっこう学術的で、4種類のクワガタムシを、ノコギリクワガタ、ミヤマクワガタ、オオクワガタ、コクワガタとホワイトボードに描いて、「さて、どこで線引きするか?」とカメラ目線で問いかけます。回答はミヤマクワガタとオオクワガタの間。ノコギリクワガタとミヤマクワガタの大顎は前後にうねっているのに対して、オオクワガタとコクワガタの大顎は平坦で横からの姿は平べったい。カマキリ先生は以前の番組で、オオクワガタとコクワガタは成虫で越冬するので、冬の林を探せば成虫のオオクワガタをゲットできると仮説を立てました。

今回、真冬の山梨県の、とある林の中を例の着ぐるみ姿で探し回りました。目指すはクワガタが好む広葉樹の朽ち木。スタッフから手渡された手斧で倒れた朽ち木を見つけては大はしゃぎでたたき割ります。3時間ほどねばりましたが残念ながらコクワガタの幼虫を2匹ゲットしただけでした。しかし、別の録画で実際に成虫のコクワガタが潜んでいる映像が紹介され、仮説は一応証明されました。でもカマキリ先生は悔しそうでした。

香川さんのお母さんは、あの浜木綿子さんです。気の毒に美人のお母さんの面影はほとんどありませんが、のびのびと育てられたそうです。実は私、浜木綿子さんのファンでした。とくに学生時代に放映された萬屋錦之介主演『子連れ狼』で忘八(仁、義、孝など人としてまっとうに生きるための八つの徳を全部忘れた極道という意味)の女親分を演じた姿には心底しびれました。これは私だけの感想ではなくレジェンドになっています。今回、ためしに「子連れ狼」と「浜木綿子」で検索したら、あの懐かしの名場面がユーチューブで見られました。歯切れの良い啖呵、たたずまい、眼差し、どれをとっても浜木綿子さんは絶品でした。それにひきかえ萬屋錦之介の拝一刀はマヌケにしか見えませんでした。

さて、私は数年前から看護学校で教鞭をとっていますが、どうも学生のウケが悪く、ほとんどの学生が居眠りをしてしまいます。試験をしてもさんざんな結果で、今年はクビにしてくれないかなと思っていたのに、他になり手がないのかまたオファーがかかりました。しかし、香川さんのカマキリ先生を見て少し勇気がわいてきました。

俺も「産婦人科、すごいぜ!」とやってみるか。

かえってドンビカレそうだなあ・・・・・・。