炭水化物ダイエットを始めてはや4年。当初76kgあった体重は68kgとなり、この2,3年大きな変動はありません。
基本的にお米やパン、そして麺類は禁忌食品ですが、最近はそれほど厳密にはしていません。職員食堂の昼食では丼物やカレーライス、それに麺類が出されれば全部平らげています。トッピングだけ食べるとまわりのスタッフから冷ややかな目で見られるからです。
主食は煎り大豆です。マックスバリュで週に1回、120g入りの袋を6個購入しています。患者さんにもすすめているので、マックスバリュ新琴似店での売り上げは多いようで、ナッツ類の売り場では煎り大豆は2列と他のナッツの倍の地位を占めています。
大豆は「畑の肉」と言われるほどタンパク質が豊富です。しかも『古事記』では稲、麦、栗、小豆とともに五穀に数えられ、炭水化物もそれなりに含まれていて栄養のバランスを極端に欠くことはありません。とくに魅力的なのは食物繊維が豊富なことです。100gの煎り大豆で1日に必要な属目繊維を摂ることができます。おかげでそれまで便秘気味で通導散など大黄を含んだ漢方薬を飲んでいたのに必要がなくなり、200gのコンモリとした快便生活を送れるようになりました。
炭水化物ダイエットで失ったものは大好きな蕎麦。土曜日の診療がおわって新琴似4番通りにある「新ふじ」で黒くて太い手打ちの田舎蕎麦大盛りを月に2,3回食べるのが楽しみでしたが、この4年間一切口にしていません。蕎麦くらいどうってことないだろう、と言われますが、なんせ「新ふじ」の大盛り蕎麦の量たるやハンパではなく、それこそ際限なく食べ続けることとなります。たかが蕎麦なのに早食いの私が15分もかかりました。
代わりにケンタッキーフライドチキン麻生店で、レギュラー3本と氷なしの水、しめて740円を注文するようになりましたが、最近は飽きてきました。
そこで現在はまっているのが「とんかつ玉藤」のロースカツ定食300gです。「とんかつ玉藤」はチェーン店ですが、麻生店のオヤジさんの仕事は丁寧で、分厚いとんかつをジックリとサクサクサッパリに揚げてくれます。
漬け物、ご飯、キャベツはお代わり自由。ここでご飯のお代わりをしたら炭水化物ダイエットになりません。ご飯は白米と五穀米があり、もちろん五穀米を注文してキャベツはタップリとお代わりします。
ソースは辛口と甘口。辛口は市販されているとんかつソースくらいなので辛口をチョイス。小さなすり鉢に入った胡麻を充分にスリスリした後、ソースを入れてなじませます。
キャベツの千切りは細すぎでもっとザックリと粗くてもいいかなと思っています。ソースにキャベツを浸すとタップリと染みこんでしまうので、とんかつの1片をソースに浸して3分の1ほど囓ってからキャベツの千切りを口腔内に投入します。五穀米はつなぎ程度に食べます。なんせ分厚い300gのロースなので大口の私でも1切れ1口は無理です。
この年齢で300gを注文する客は少ないようで、はじめてオーダーしたとき店員のおばさんは「?」という顔をしました。2139円ですが馴染みなので20%引きで1711円。
土曜日の午後はヒマで空腹が気になりますが、さすがに300gのロースカツ定食は腹9分目となり夕食までラクに過ごすことができます。ダイエットにガマンは禁物です。たまには腹一杯食べるのも良いことです。
第328回 忙酔敬語 とんかつ玉藤