佐野理事長ブログ カーブ

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第286回 忙酔敬語 昆虫に学ぶ子育て・AIでも良いのでは?

最近、AIが進化して言葉で悩み相談なども可能になってきました。
「AIと人間の情感を一緒にするな!」と怒られるかもしれませんが、昆虫の緻密な子育てを見ていると、進化は情報の積み重ねで、本能を忘れた人間にはAIが必要ではないかと思うようになりました。
自然のなかで動物たちは本能にしたがって子育てをしています。ただし子育てのノウハウが完全にインプットされていれば問題はありませんが、不完全な場合は学習が必要となります。
上野動物園のパンダは、ほぼ完全にインプットされているようで、人間の余計な手助けはほとんど必要なさそうです。それに対して、代々、動物園で飼われて親の育児を学んできたチンパンジーは上手に子育てをしますが、いきなり動物園に連れてこられた個体は育児を放棄してしまい、飼育員が赤ちゃんにミルクを飲ませることもあります。
人間も子供の時分から赤ちゃんの世話をした経験がなければ、お産の後、
「おめでとうございます」と言っていきなり我が子を抱かされても途方にくれるのは当たり前です。
いっそのことAIの力を借りた方がよさそうです。
AIが進化すれば『ターミネーター』の世界になるのではないかとエキセントリックになる人も多いでしょう。
NHKスペシャル『人口頭脳 天使か悪魔か2017』でも「裁判でAIに判断されるなんて納得がいかない」と文句をたれている模範囚がいましたが、生身の裁判官や陪審員にその時の気分で判断されるよりもよっぽどマシだと思うんですけどね。
将棋では定跡を無視した手を指すAIに、佐藤天彦名人が完膚無きまでに圧倒されました。AIは、普通の人間なら絶対に手を出さない無限に近いブラックボックスの中から、新手を選び出します。将棋の分からない私にもこれでは勝てるはずがないと納得しました。
五、七、五の俳句では字数の制限からAIでも新しい句が作れるのではないかと考える人もいます。しかし、ブラックボックスの中には「ケケケケケケ、ケケケケケケケ、ケケケケケ」といった無意味な句が無限大にあります。芭蕉の「古池や蛙飛び込む水の音」の「古池」も「ため池」になったらもうダメです。
AIはそんなブラックボックスをさまようワケで、これは人間のなせることではありません。そういったことは潔くAIにお任せで良いのではないでしょうか。
番組ではAIの政治家も登場する未来についても語りました。これやばくない?といった反応を期待するような紹介でしたが、私は、それでも良いんじゃないの、と思いました。
そもそもAIにインプットするのは人間です。インプットしたデーターをブラックボックスの中から選び出すので、そんなに恐ろしいことではないと思います。はじめに「戦争はしない」をインプットすれば、世界の平和は遠くはない、と明るい気分になりました。
もちろん、決定権は人間にあります。AIはいわゆる補佐官か軍師ですね。
シャーロック・ホームズのお兄さんは、弟をはるかにしのぐ頭脳の持ち主で、大英帝国の情報はすべてその頭脳にインプットされ、帝国が危機に直面すると適切な解決策を出すという秘めた役目をしていました。19世紀からAIの存在は夢見られていたようです。