院長ブログ カーブ

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第265回 忙酔敬語 鍛えるのか、壊すのか?

その日は診療後に会議があるのでスーツを着て固いかかとの革靴をはいて家を出ました。夏場ならスニーカー、雪道はスパイク附きの防寒靴をはくのですか、スーツに防寒靴のブーツというわけにもいかないので、しかたなく革靴で出かけました。さいわい雪道もしっかり固まっていて3.5㎞の道のりも不自由なく歩けました。
ところがその後が悪かった。診療中にしゃがんだところ左膝に痛みが走りました。
「やられたな!」
と思いました。クッションのない靴のため膝関節にダメージを受けたのです。さいわい2,3日で痛みは改善しましたが、日頃、鍛えているから大丈夫というワケにはいかないということを再確認しました。
連日、腕立て伏せをしていますが、20回を3セットとしています。一度に20回を上回ると肘を痛めるからです。30代までは50回くらいはラクにこなせましたが、それ以降は鍛えられなくなり逆に壊れることを知りました。
人によって鍛えられるか壊れるかは様々です。壊れない代表はイチロー選手。体が柔らかくて特別な存在です。天性のもので頑張れば誰でもできるというものではありません。
高校野球でも大半の選手は肘を痛めるなどして離脱していきます。
そういえばプロ野球を目指していたのに怪我のために挫折して人生の目標を失った若者が登場した映画がありました。中井貴一さん主演の『RAIL WAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語』という、やけに長いタイトルの映画。当直のときテレビで見ました。お金のかからない(やっぱりそれなりにかかっているか?)日本映画らしいきめ細かい人間模様を描いた作品でした。
新横綱の稀勢の里も「これからはもっと稽古にはげみ頑張ります」と言っていましたが、これ以上はげむと膝など壊して引退を早めるのではないかと心配です。伝統的な稽古のやり方のほかに、最新のスポーツ医学を取り入れていくのが賢明だと思います。すでにやっているのかもしれませんが‥‥‥。
話はそれますが、世間では19年ぶりの日本人横綱と浮かれていますが、私は苦々しく思っています。これまで大相撲をささえてくれたモンゴル出身のお相撲さん達に失礼です。日本人力士が勝った瞬間、座布団が飛び交うのはいかがななものか! 君たちはいつからそんな国粋主義者になったのか!! トランプ大統領のことをとやかく言えるか!!!  まっ、ちょっと頭を冷やしましょう。
アメリカの大リーグの世界はその点、成熟していて、実力があればアメリカ人でなくても英雄あつかいです。しかし、ここにいたるまでは黒人リーグなどダークサイドの歴史もありました。いろんな意味でイチロー選手は幸運でした。
日本の大相撲も格闘技の大リーグだと思えばよい、というもっともな意見もありましたが、大晦日の紅白歌合戦の裏番組で、圧倒的にデカイ元大関の把瑠都が、42歳のとっくに峠をこしたクロアチアのおっさんミルコ・クロコップの膝蹴り一発で、マットに沈んだ無様な姿を見て、そんなワケにもいかないんだなと思ったことでした。
ミルコは、元横綱の曙を倒した怪物ボブ・サップを、頬骨を折る強烈なパンチ一発でしとめたこともあり、なかなか壊れない、私の尊敬する格闘家です。