佐野理事長ブログ カーブ

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第359回 忙酔敬語 煎り大豆とサバ缶

最近、スーパーでサバ缶、とくに水煮缶が品薄になっています。テレビや健康本でやたらに取り上げられているからです。どうせ納豆ブームのように長くは続かないだろうとたかをくくっています。その点、私は長続きしそうです。なんせ煎り大豆ダイエットを始めて5年近くたつからです。
目的は炭水化物ダイエット。身長164㎝で、ひところ76㎏あったのが煎り大豆を主食とすることで飢えることなく体重は減少して68㎏をキープしています。それでもBMIが25.3でちょいデブですが、ウォーキングや筋トレで鍛えているので筋肉量は人より多いと思います。その証拠に腹は出ていません。でも脇腹はチョット・・・・・。
煎り大豆の成分は100g当たりタンパク質35.5g、脂質18.2g、糖質18.8g、食物繊維18.6gです。なんせ煎り大豆はもともと生き物ですから、この成分比率は5年前と微妙に変化しています。5年前はタンパク質38.8g、脂質19.0g、糖質17.3g、食物繊維16.3gでした。まあ、ダイエットに影響が出るほどのデーターではありません。
これをご飯やパン、麺類といった炭水化物主体の主食の代わりにポリポリと1日100~120g食べています。朝食は医局でとっているので大豆食は基本1日に1回。院内での昼食はおかずだけ。当直の夜と朝のご飯は完食。本当は白米大好きなのです。手をつけたら最後まで食べる主義で残すことはしません。朝食がパンの場合は手をつけません。
家では自由にできるので、スパゲティーのときはソーズを煎り大豆にかけて食べます。けっこう合います。カレーも同様。鰻の蒲焼きも家内は嫌がりますが、めげずに白米の鰻重にしないで煎り大豆のおかずとします。異様に思えるかもしれませんが、鰻重で食べるよりもじっくり鰻を味わうことができます。白米だと呑むがごとく食事完了です。
そして、最近、家で1人メシをするときにドンブリに煎り大豆を半袋(60g)を入れてサバの水煮缶を1缶入れて食べてみたところ、シミジミとおいしかった。
正直言って煎り大豆だけポリポリ食べるのは侘びしいものです。また、サバの水煮缶だけだとサバの油が胸にこたえます。ところが一緒にしてスプーンで少しずつ食べると、これがまたシミジミとうまいんです。緑茶を飲みながら食べるとビタミンCもとれて栄養学的にはほぼ充分。ミカンで締めくくるとβカロチンもとれてさらに完璧です。
その昔、栄養食としてクロレラが話題になりました。その成分はタンパク質45%、脂質20%、糖質20%、灰分10%、その他、ビタミン、ミネラルとあり、大豆とたいして違いがないことに気づきました。大豆に足りないのはビタミンだけ。また、クロレラはそのままでは消化が悪く大量に摂取することはできず、まるで薬物のように錠剤で市販されています。なあんだ、大豆にビタミンを含んだ果物か野菜を加えるだけで充分ではないかと、クロレラ騒動をあさはかだなあ、と上から目線で見たものでした。
最近、話題になっているユーグレナ(ミドリムシ)も似たような物で、魚じゃあるまいし、人間がそのままパクパク食べらる代物ではありません。栄養補助食品として販売されていますが値段とその栄養的な価値にはかなり開きがあります。
生物学的に考えると人類が本来食べてきた食品を取捨選択して取り入れるべきです。1万年前の人類は狩猟の獲物とナッツを食べていました。白米や粉物は食べると体がだるくなります。これまでの習慣を見直して何が健康に良いのかを見直すべきだと思います。