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忙酔敬語/院長ブログ

2018.12.24
第361回 忙酔敬語 赤ちゃんの匂い

生まれて3ヵ月ばかりの赤ちゃんを抱っこしたお母さんが受診しました。赤ちゃんはしっかりと抱かれて頭はお母さんの顔のすぐそば。髪の毛はフワフワで柔らかそう。さぞかし良い匂いがするんだろうと思ってクンクンと嗅いでみたらこれが何と男臭いのでビックリ。お母さんも苦笑いしながら「そうなんです。男臭がするんです」
その後、1ヵ月検診の男の赤ちゃんの頭をクンクンしたらやはりかすかではありますが男臭がしました。それに対して女児はミルクの臭いで気持ちが和やかになります。
小児科の笹島先生に訊いたところ、男の子は生後、1ヵ月あたりから一過性に男性ホルモンを分泌するため、脂漏性湿疹などができやすくなるということでした。ネットで調べてみたら、男児はやはり男臭がするとの書き込みがいっぱいでした。でも、男の子を持つお母さんはそれがたまらなくいとしいと感想を述べていました。
私自身は家族に言わせても、当院のスタッフに言わせても無臭だそうです。あるスタッフいわく「佐野生生は無味無臭です。イヤ、味わったことはないか・・・・」
しかし、中学、高校生時分は自分でもイヤになるくらい足が臭くて閉口しました。やはり性ホルモンの影響だったんでしょう。ちなみに現在、男性ホルモンは壊滅的に減少して、若かりしころにはそれなりに生えていたすね毛がなくなり、気づいてみたら脇毛もなくなっていました。でも髪はフサフサ。
それに対して体操の内村航平選手の脇毛はモジャモジャで男臭さ満々。外人選手は日本人よりも体毛が多いので脇毛の処理に気をつけているとか。しかし、私ほどツルツルにはしていないでしょう。ここまで来ると人様の前でさらけ出すのは気が引けて、腕を上げるときは見えないようにしています。
「どうしたの? 剃ったの?」なんて訊かれたら恥ずかしくて死にたくなります。   ここで思い出したのがパトリック・ジュースキント著、池田 紀訳『香水 ある人殺しの物語』。主人公は匂いに対して天才的な感覚を持っていて、一度嗅いだ匂いを完全に覚えいているだけでなく、それらの匂いを組み合わせて様々な香水を作り出すことができました。そしてその能力を悪用して猟奇的な殺人を犯します。しかし、本人は生まれつき、まったくの無臭で他人から気味悪がられます。欧州では人は臭って当然だからです。
私も無臭ですが、さいわい「キモイ」とは言われません。でも匂いに対しては人よりも敏感かもしれません。これからも赤ちゃんの匂いについて調査を続けるつもりです。ただし、お母さんたちが気味悪がらないように気をつけます。
赤ちゃんの匂いですが、性別以外にもいろいろと個人差があるはずです。群れを作って暮らしている動物は、この匂いによって我が子を弁別しているようです。餌をとらえて来たオットセイは我が子だけに餌を与えます。他の子がいくら泣きわめいても知らん顔。一方、嗅覚より聴覚に頼るペンギンは鳴き声で何千羽もあるヒナ鳥から我が子を探し出して摂ってきた魚を吐き戻して与えます。
赤ちゃんの匂いは体調によっても日々変化します。表情や泣き声だけでなく五感すべてを駆使すると子育てはもとより、恋もいっそう深みを増します。
「五月待つ花橘の香をかげば昔の人の袖の香ぞする」
(さつきまつ はなたちばなのかをかげば むかしのひとのそでのかぞする)

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