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忙酔敬語/院長ブログ

2018.9.10
第346回 忙酔敬語 名も知らない小さな虫

本のページの間でモゾモゾと動いているシミ、蚊よりも小さく目に飛びこんで来る虫、家庭菜園の葉っぱに群がっているテントウ虫よりも小さなゴマ粒みたいな虫、そんな虫にもちゃんとした名前があるはずです。どうせ子供用の昆虫図鑑を見ても載っていないだろうと小学館の図鑑を開いたら、シミやタンポポの花に群がるマルトビムシの写真が載っていました。あとは目に飛びこんだ虫のこと。これ以上子供用の図鑑にもとめるのは無理でしょう。そんな虫の名前や生態を知りたいとは思いませんか?思わない人はこれから先は読まなくてもけっこう。でも私は気になってしかたがありません。図書館で専門誌をあたれば分かるのでしょうが、そこまでするのも面倒です。そんな疑問にたちどころに答えてくれそうなのが小松 貴さんです。

1982年生まれの若き昆虫学者です。4年前に『裏山の奇人』でいちやく脚光をあびました。奇人とは小松先生が自分自身のことを言っているのですが確かに奇人です。その博識ぶりに、南方熊楠の再来!?、とまで注目されましたが、私が思うに10ヶ国語以上をこなした熊楠ほどのスケールはありません。しかし、その軽さで親しみがわきます。

専門はアリの巣に居候する昆虫、アリヅカコオロギです。この話題については前著『裏山の奇人』にくわしく書かれています。『裏山の奇人』に掲載されている昆虫などの写真は、下に図1、図2とか説明が記載されて学術誌の形式にのってっといて、さすが学者だなと思いましたが、こんどの『昆虫学者はやめられない』では、もっとカジュアルな感じで紹介されています。なんだか昨年ブレークした川上和人著『鳥類学者だからって、鳥が好きだと思うなよ。』を意識して書かれたような気がしますが私の思い過ごしでしょうか?でも面白いしタメになるから別に文句をつける気はありません。これからもどしどし書いてほしいものです。できたらはじめに私が気になったシミとか蚊よりも存在感のない、その辺にいる多くの虫についてもくわしく紹介してほしいと思っています。

だいたい小松先生の興味の対象は、ヒメドロムシなど昆虫学者でなけれな誰も気にかけないようなちっぽけな虫です。[日本産ヒメドロムシの仲間は、基本的にゴマ粒サイズがデフォルメである。このサイズに見慣れていまうと、それよりほんの1ミリメートル大きい種でも、ものすごく巨大に見えてしまう。しかし、日本には想像を絶するほど超巨大なヒメドロムシが存在するのだ。その名はケスジドロムシ。本州から九州にかけて局所的に分布する種で、最近では西日本で見つかる例が多いように思われる。どのくらい巨大かと言えば、なんと驚くことに5ミリメートルもあるというのだ!「5ミリメートルなんてせいぜいご飯粒程度じゃねーか!」と、普通なら誰でも思うだろうが、それはヒメドロムシという分類群の平均的なサイズを知らないから。・・・・。私がちょっと前まで住んでいた九州のとある川で、昔その「進撃の巨虫」が見つかった記録がある。・・・・。脚の長い卵形の超巨大昆虫(5ミリメートル)が、たった1匹だけしがみついていたのだ。あまりの巨大さ、そして尊さに、川の真ん中で虫の付いていた流木を空に掲げ、つい神に祈りを捧げてしまったほど。・・・・]

この情熱、尋常ではありませんね。しかし、こうした損得を考えない学者がいてこそ新種の発見があるのです。その新種の学名は Schedilimulus komatsui Kanao& Maruyama 2011、ラテン語では「コマツの」という意味で「コマツイ」となるとのことです。

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